殺し、、、
実はこれ靴用語です。
靴を作成する過程で、靴型というものを使います。
これは、靴を作るときの足の代わりになるもの、、
そして、作業台の役目をし、さらに靴の形(トウ形状など)も決めるものです。
たとえばオーダー革靴の場合、人の足型をとことん計測し、足型を立体化します。
それをそのまま靴型にして靴を作ると、、
まったくフィット感のないものになってしまいます。
そこで、寸法を「殺す」わけです。
それが、殺し、、
この殺し具合が靴職人の腕の見せ所な訳ですが、、
一般に足囲といわれる足の指の付け根の一番幅のあるところの周囲で、
約10mm程度殺します。
婦人靴で約14mm、と女性のほうが殺しが多いのです。
つまり、大きい足の女性がメンズモデルを履くと、ゆるい、、フィット感が少ない、という結果になります。
靴のサイズ規格も女性用のほうが、同じ足長で同じ足囲でも女性のほうが若干少なくなっています。
これは、足の組成自体の男女差があるからで、
同じ力で締め付けたときに、男性のほうがしまる率が小さいからなのです。
ワイドモデルや3ウィズ展開などしているモデルが最近増えていますが、
国産ワイドモデルでは、
ミッドソール、アウトソールともに幅の広いものを採用しているシューズも一部ありますが、
基本的に、2Eと4Eなどでは、アッパーの部分が大きくなっているだけで、ソールのパーツやインソールまでも一緒の場合が多いです。
2E 4E、、は足の幅ではなく、足囲です。(念のために、、)
以前にも話しましたが、ワイドモデルを履いて、付属の紐が大きくあまっている場合は
その靴の理想のクロージングよりも締めすぎている可能性があります。
付属の紐は、その靴が理想的に締められたときを想定した長さのものを入れてあります。
つまり、ウィズが大きい可能性があるということ、、です。
ウィズが大きいと、足も前に突っ込みやすくなったり、余計な動きが多くなってしまいます。
ウィズをしっかりあわせると、足長も正確なサイズで入るようになりますので、
幅に合わせて、足長を合わせる必要がなくなります。
ぜひショップ等で確認してみましょう!
サイズがでたら、勝手に1cmとか1.5cmと足さないで、
まずは、実寸の大きさのシューズから足いれしてみましょう!
足先の捨て寸は靴型ですでに足されています!
ある女性のお客様が教えてくれました。
ウィズを確認しないで靴を履くなんて、、
胸囲だけでブラジャー選んでいるようなもの、、、名言?です。