以前、先輩のトレーナーからサッカー部で故障者が多いので、インソールを作ってほしいといわれ行った時の事です。
さっそく靴を見てみると、部員達のほとんどがサッカー以外のトレーニングで使っているシューズは、、
マラソン選手でもレースの時ぐらいしか履かないような、うすーいスポンジソールのマラソンシューズでした。
理由を尋ねると、
「軽いから」そりやそうだ。
「スポーツショップで旧モデルが安い」 、、、なるほどこんなシューズ売れないもんね
「走るシューズだからいいのかと、、」 、、たしかに、、
、、で彼らは、砂利道や土手をこれで走っていました。
この靴では、ソールが薄い上に靴の自由度が高すぎて、足にちょっとしたアライメント不良があればすぐ傷害につながります。
まず、薄いソールのマラソンシューズは足の力を効率よく伝えるという反面、同じ分だけ衝撃を受けやすくなりますので、ブレーキをかけるような走り方をしてしまう初心者ランナー(部活でのロードワーク)やほとんど平らな路面をまっすぐ走る以外には適しません。
設定スピードも違うわけなので、ゆっくりのジョグ用にも出来ていません。
次にソールそのものが構造上、柔らかくできてしまう為、ねじれやすくなっています。
つまり、足の動きの悪い癖がでやすくなってしまいます。
実業団などのプロのランナー達は、ある程度セイフティなシューズで癖の出ない状態で筋肉をバランスよく使いながら練習します。
そして試合で薄いマラソンシューズを使い、足の筋力をフルに使い、そのバランスのよい筋力が始めて足の本来持つ衝撃吸収力を発揮させることができるわけです。
先ほどのサッカー部員が
「薄いマラソンシューズだとアジリティのフィールドテストで高記録が出る」とも言っていました。
これは、ねじれが出るために切り替えしが早くできたからでしょう。
サッカーシューズはそんなわけで、ねじれる用にできています。
先日ランニングシューズ売り場でレーシングシューズを見ていたら、
「これは筋力がないと履けません」って言われて、突っ込みいれるのもなんなので、思わず書いてしまいました。